過食や過食嘔吐をやめたい、そんな人は本当の原因を見つめてみてください。
明らかに食べ過ぎてしまう、お腹はいっぱいなのに食べたいという衝動が抑えられない、食べすぎて吐いてしまう…なぜでしょうか?
「食べる」という行為は、肉体に栄養を与えるために人間に必要な行為ですが、過剰な食欲は「補償行為」と呼ばれるもので、本来の肉体的な欲求ではありません。
また、強い衝動を伴うこともある場合、体にたくさんの食べ物を詰め込むことで、肉体を疲労させもします。食べた後の罪悪感や虚無感は出来るならばもう感じたくないものですが、どうしてもやめられない。それは一体なぜなのでしょうか?そして、「食べる」ことで何を得ているのでしょう?
「食べたい」という補償行為に隠された、あなたの本当の問題を見つめてみましょう。
過食のスピリチュアルな意味
過食にまつわる問題ですが、「ただただ食べてしまう場合」と「食べて太り過ぎてしまう場合」と「過食嘔吐をする場合」によって少し意味が変わってきます。
あなたが本当に感じていることは何でしょうか?それぞれのスピリチュアルの意味を探っていきます。
過食のスピリチュアルな意味
愛情を受け取れてない
食物は、どんなものであっても栄養素やエネルギーがあります。お菓子やカップ麺などは栄養価が低いですが、それでも食べるとエネルギーはもらえます。
それなのに、食べても食べてもお腹が空く。もしくは、お腹が空いてないけど、食べたい欲求が抑えられない。
そうやって、どうしても過食をしてしまうのは愛情に飢えているということであり、同時にさみしいという感情を感じたくない時(要するに寂しい)に起きる発作であるといえます。
心の中に満たされていない孤独を感じているのに、それを誰とも共有できず、そしてその空虚感に耐えられず、お腹をいっぱいにし、血糖値を上げて一時的な感情の浮遊を楽しむことで、それらから目をそらしています。
食べ過ぎるのは、食物に感謝できていない証拠であり、食べ物から栄養やエネルギー(愛)を十分に受け取れておらず、本当はもらっているのに「足らない」「足らない」という飢餓状態になっているのです。
これは現実世界でも同じです。過食をする人が孤独を感じているのは孤独だからではなく、今周囲から与えられている愛情を受け取れていないからです。
母親に見捨てられることへの恐れ
過食に悩んでいるあなたは、おそらく心のどこかで母親に対して何らかの強い感情があるでしょう。
中には、母親が嫌いで遠ざけている、毒親で許せない、など考えている人もいるかもしれませんし、表面上は仲良し親子だったり、過去のことは許したという人もいるかもしれません。
しかし、あなたの潜在意識は、母親から自立し大人として振る舞いたいと思いながら、母親がいなければどうしていいか分からず、母親がどうしても必要になっており、見捨てられることに対して極度に恐れています。
あなたは幼い頃、厳しい母親に支配されていましたか?もしくは弱かったり怖かったりする母親の顔色を伺って生きてきましたか?
そう言った場合、あなたの中(思考や価値観)はあなたよりも母親が多くのスペースを占めている可能性があります。その場合、ほぼ間違いなくあなたは母親に我慢できないほどの強い怒りを、心の奥底で感じているのです。
ここで言っておかなければいけないことは、これは事実というより「あなたがそう感じた」ことが原因ということです。
太っていることが気になる場合
沢山食べてしまっても運動や、他の日に調節することによって問題なく過ごせている場合もありますが、こちらの項は過食で太り過ぎてしまい、健康的などに問題が出てしまっている場合の方向けです。
不幸を選んでいる
過食をしてしまい、体が太ってしまう。痩せたいのに、どうしても痩せることができず、毎日毎日過剰に食べすぎてしまう場合は、自分でそういった体型になる努力をしているのが分かります。
これには、「自分は○○より幸せ(キレイ)になってはいけない」という考えが潜在意識の中にある場合があります。○○には、大体お母さんがはいります。
こういう方のお母様は自分が太っていることを気にしていることが多く、無意識に子供が自分を超えないようにコントロールすることがあります。そのため、かわいい子供にわざと「可愛くない」「器量が悪い、ブス」などと言って、そういう風になるように仕向ける場合があります。
もしくは、子供が自分で「太っていることを気にしているお母さんは辛いんだ…自分も同じようになって、お母さんをひとりぼっちにしない」と決意する場合などもあります。
女性性や自分への侮辱
過食がやめられずに太ってしまっている場合、「自分の女性的な魅力を隠すため」、もしくは「自分を侮辱するため」にわざとそうしていることがあります。
太っている人の中には、非常にセクシーな魅力を持っているけれど、異性からそれを隠すためにわざと太っている人がいます。例えば、過去に性的なことでトラブルに巻き込まれたり、嫌な思い出がある人です。こういう人々は、強過ぎる魅力を隠すため、異性から性的な目で見られないようにするため、わざと太っています。
また、太っている人は過去に「異性の親から愛情面で裏切られたこと」を忘れられていない人がおり、太ることによって自分の居場所を確保し、自分を守っています。そして同時に、屈辱感を感じさせることによって自分を侮辱しています。
過食嘔吐のスピリチュアルな意味
過食をしてしまう人の中には、「食べ吐き」と言われる過食嘔吐をする人たちがいます。こういった場合のスピリチュアルな意味は以下の通りです。
強い自己嫌悪
過食嘔吐をしている人は、凄まじいほどの我慢を強いられている人が多いです。あなたがもし過食をしてしまう前に、「食べたい」という感情で震えてしまう、気が散って集中できないほど欲してしまう場合は、依存症(アディクション)に近い症状だといえます。
そして、その原因は普段から「ねばならない」という思考で自分をコントロールし過ぎていることです。
例えば、過食嘔吐をしている人にはとても痩せている人がいます。本当は好きなものを食べたいのに、「痩せていなければならない」という意識が強過ぎて、自分で自分の欲求を抑えることになり、それが爆発しているのです。
こういう人は「痩せていなければ愛されない」という思い込みがあり、それがこの人を苦しめている場合があります。
また、その他にも「仕事は一生懸命やらなければならない」「時間に遅刻してはいけない」「人には親切にしなければならない」「自慢はしてはいけない」などのルールが多く、ありのままの自分ではなくこれらのルールに従ういい自分だけが愛す価値がある、という思い込みに苦しんでいます。
これらのルールはおよそ幼い時に親から刷り込まれた、もしくは親を見て学んだルールであり、今のこの人には馴染まないのですが、この自分や親の決めた完璧さから脱することが出来ないのです。
そして、本当は体調が悪いのに無理して仕事をしたり、無理して嫌いな人と付き合ったり…そういう我慢を普段からどこかで発散させられればいいのですが、それがうまくできずに自分の不快な感情を「吐き出す」べく、たくさん食べ物を食べて自分の体をパンパンに埋めてから、我慢と欲求不満な感情を吐き出しています。
実際、吐き出した後は食べたもの以外にも、自分の体から毒素が抜けた感じがしませんか?女性はこの過食嘔吐や生理でデトックスをしているのです。
そして、このように我慢することが多いというのは、普段あなたが気づいてないとしても、とんでもない量の我慢を自分に強いているという証明です。これは自己モラハラと言ってもいいでしょう。あなたの感情をあなたが無視して、「正しいあなた」でいさせようと本当のあなたを抑圧しているのです。
この影にあるのが、強い自己嫌悪。あなたが決めた「ねばならない」ルールは、親から引き継いだと書きました。親の理想通りの子供ではない自分を、あなたは心の奥底でとても嫌っています。だから、ありのままではいられず、過食嘔吐をしてストレスを吐き出しながら、我慢して理想の優等生として振る舞わせているのです。
母親の愛を感じられない
過食嘔吐で苦しんでいるあなたは、母親の愛情を求めています。
そして、母親を受け入れたいのにもかかわらず、それができません。母親のことを愛したいのに、それができずに拒絶してしまうのです。
おそらくあなたのお母様はあなたの望むような愛情をくれなかったのでしょう。あなたの中の愛情飢餓になっている部分は強烈に母親の愛を求めていますが、同時に実際に母親が自分に与える愛情を拒絶しています。
あなたのお母さんは、精神的にあなたの気持ちを理解することができなかった人なのかもしれません。だからこそ、あなたはあなたの母親の女性性を認めておらず、それゆえに自分の女性性を認めてもいないので、本当の意味で誰かを愛することが出来ずにいるのです。
どうしたらいい?
ここまで見ていただいたら分かるように、過食は主に両親との間で起こった愛情面でのトラブルが原因です。
そして、いまだに両親の信念や生き方を真似して、あなたも一緒に苦しんでいる場合があります。
分かりやすいので、例えをだして説明します。
この場合の、「親の信念」と「あなたの信念」の違いはわかりますか?信念は、価値観ともいえますし、基準ともいえますし、幸福の在処ともいえます。
親の幸福⇨優等生として生き、安定した会社に入り、定期的に平均以上の給料をもらい、人に認められ、いい人でいること。
子供の幸福⇨時間を自由に使い、行きたいところに行きたい時に行き、不安定でもいいから、自由に生きる。
親の信念は、おおよそ昔の価値観であり、今の時代には即しません。しかし、子供は親を大切にしたいし、無意識に支配されてしまっている場合は、親のやり方を手放そうとしません。
中には、「そんな生き方は親が反対する」という人もいますね。「普段は会社で働いて、旅行は趣味で行けばいいじゃない」と言った具合です。しかし、自由人(女性性が強い人)は毎朝同じ時間に起き、同じことをするのが辛いという特性があります。ですから、同じように企業に属して働くにしても、看護士などシフト制で夜勤があった方がいい人もいますし、そもそもフリーランスが向いている人もいます。
令和になった今、「会社に勤めていれば安心」そんな考えは通用しない世の中に変わっていました。Youtubeではみんなが個性豊かに振る舞い、それが仕事になっている人もいますよね。
しかし、あなたの中にはまだ「親の正解」が根深く残っています。それは、「ダラダラするのはいけない」や「機嫌を外に出してはいけない」や「自分のための贅沢は敵」など様々なものがあります。
あなたが過食をしてまで殺している本当の自分とは、どんな性格ですか?またあなたがあなたに強いているルールとは、どんなものがあるのでしょうか?
まずはそれを知ることが第一です。これを機に、自分がどんな我慢をしているのか、静かに自分に向き合って考えてみることが第一ステップです。